去年(2006年)の11月の寒い曽爾高原のツーリング
以来すっかり行われてなかったツーリングですが、Cried Light Westでは一年ぶりに紅葉の季節にツーリングを行う運びと成りました。
当初、紀伊半島の熊野方面に有る『湯の口温泉』という所に“温泉とトロッコ列車”目当てに行く予定だったのですが余りにも遠い印象と肝心のトロッコ列車が11月いっぱいまで休業されてるとの事なので『湯の口温泉』は今回諦めて改めて広範囲に点在するメンバーの集合が比較的楽でそんなに遠く無い範囲で行き先を探す事に成りました。
振り出しに戻って結局ぎりぎりまで行き先が決まらなかったのですが、僕が夜中の散歩の時に散歩コースに有る近鉄電車の『河内国分』駅で貰って来た奈良観光の冊子に乗ってた『
みつえ体験交流館
』ってところで“蕎麦打ち体験”とかが出来るのを知りこれを推薦、ダックテールさんその他の方々も賛同くださり今回は奈良県の宇陀郡御杖村で蕎麦打ち体験する事になりました。
今回はその内容の性質上“予約物”なのでクライド掲示板上で締め切り日を設け参加者を募り、確定と同時に事前に電話で25日午前11時に15名の予約を『みつえ体験交流館』に入れておきました。気が付くと結局僕が幹事に成ってました。(苦笑)
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“予約物”である以上遅刻は出来ません。そんなで、遅刻常習者の僕とつるは4@モーガンは前日から我が家で合宿して朝8時『香芝S.A.』いつもの所集合に備えました。(結構呑みましたが)
6時45分に起きて自宅から無線で誰か呼ぶも応答無し、やがて7時20分頃呼び出し周波数で初参加のとだしょうさん@パンダがYKWメンバー呼んでたので呼び返し空き周波数にQSY(周波数を移動する事)。聞くと既に6時だったか7時だったかに集合場所に来てる模様。間もなくダックテールさん親子@2CVやチェットさん@117とも無線連絡が付きだしつるは4起こして我々も出発することにしましたがつるは4のモーガンのラジエターがなんぼでも水飲むので遅刻しそうになってしまいました。幹事なので遅刻できないので水飲ませてるつるは4より一足先に集合場所に向わせていただきました。
結局つるは4も高速上で追い付き我々が『香芝S.A.』に着いた時には皆さん揃っておられました。うだうだしたかったのですがこの後奈良方面のチーム摂理@パンダと名阪国道の道の駅『針テラス』で合流して9時に『針テラス』を出発せねばならなかったので足早に香芝を出発しました。
途中、渋滞の表示が有ったのでルート変更も考えたのですが、会議の結果(無線が有ると便利なのです)このまま名阪国道を行く事に成りました。難所の天理の登り坂で各車ぜいぜい言ってるのが印象的でした。『名阪国道』はいつしか『名阪酷道』に姿を変えていました。
(左)いつもの『香芝SA』集合 (右)チーム摂理と『針テラス』で合流
8時50分頃『針テラス』にてチーム摂理@パンダとも無事合流成功、けどお昼から仕事を控えたパテさん@ゼッツーとはここでお別れ。仕事のない午前中、少しだけでも皆と過ごしたいという気持ちから今回はバイクで参加されてました。
さて、9時ほぼ定刻どおり我々は『針テラス』出発、無線でワイワイやりながら『榛原』市街を抜け一路『御杖村』目指しました。吉野方面抜けて和歌山に帰るパテさんとは榛原でお別れしたもののバイクにもかかわらずいつものようにいつまでも電波を届かせてくるパテさんに相変わらずのものすごい執念(笑)を感じた一行でした。
昔、僕がバイク乗ってた頃この辺よくうろうろしたので榛原から御杖村や曽爾村に抜ける道は結構めんどくさいイメージが有ったのですが、改めて通ってみると集落を抜ける細い道は総べてトンネルやバイパスに生まれ変わり針テラスから御杖村まで実に一時間かからない事が判明、時間にも余裕が出て来たしお天気も景色もいいので路肩休憩、モーガンをはじめとするオープン族が一斉に屋根を開けだしました。
(左)榛原抜けて御杖に向う (中)路肩休憩 (右)2CVもオープンにしました
さて皆さん、いち早く御杖村に着いたのはいいのですが体験交流館はまだ開いてません。「どないしよ」思ってたら通りかかった役場で何やらイベントが行われてる気配なので寄ってみる事にしました。
駐車場係りをしてた女性に話を聞くと、イベントは11時からで今の時間は準備中だとか。午後からはコンサートも行われるみたいで3時くらい迄バザーやら模擬店やらが出て賑わうとの事。準備中なら仕方がないので「少し早いけど体験交流館に行って蕎麦打ちが終わってから役場戻ってイベント楽しんだらええやん」って事に成りました。そんなで、いよいよ蕎麦打ち体験始まり始まり。
(左)役場で話し聞く(中)体験交流館到着(右)旧い農具等が飾られてる
今回の目的地『
みつえ体験交流館
』は小学校の廃校を利用したもので旧い校舎に入ると昔の農具や電話器など生活に密接した道具が展示されていました。
我々が着いて暫くして今回お世話に成るインストラクターの先生が来られ、程なくして『御杖ふるさと交流公社』の係りの方が来て鍵を開けてくださいました。
現在『みつえ体験交流館』では『そば打ち体験』(¥1.300/1人)、『竹細工・ワラ細工』(¥800/1人)、『陶芸教室』(¥2.500/1人)、『こんにゃくづくり』(¥1.000/1人)、
『珈琲豆・玄米の焙煎』(珈琲¥1.000/1人、玄米¥900/1人)、『ガーデニング』(ハイドロカルチャー¥1.800/1人、ハンギングバスケット¥2.500/1人)などが体験でき例えばこんにゃく作りで茹でてる一時間の間に
珈琲豆の焙煎を体験するなど複合もOKとの事。ただし、現在休講の物も有るらしいので
必ず要問い&要予約される事をお薦めします。
(左)校舎裏の更衣室(中)趣の有る廊下(右)旅のレポーターの様なRiさん
先生が準備をしてくださる間校舎を見学させていただきました。Riさんに至っては裏のお寺見物に行かれてました。そしてその様子はまるで旅番組のレポーターの様でした。(笑)
やがて準備が出来るといよいよ蕎麦打ち体験が始まりました。先ず先生の説明を良く聞き粉に水を混ぜて捏ねて行くのですがこの時点で味が決まるらしいので作業は楽しくもシビアに行われました。
少しずつ水を混ぜて(3回くらいに分けました)大切に捏ねると段々生地が出来て来ます。3〜4人位でチームに別れて作業したのですがどのチームも上手く行ってる気配。僕達が捏ねるのハラハラしてるのとは裏腹に先生は窓の外にソワソワしておられます。どうやら僕らが乗って来た旧車が気に成って仕方ない御様子。(笑)
で、捏ね上がって来た頃にまた先生の説明で今度は丸めた生地を棒で1〜2mmの厚さまで伸ばす作業が始まります。これもシビアな作業ですが我がチーム(僕&チェット&ラララ!)は一致団結してピンチをクリアー。そしていよいよ切る作業に突入!!、これがなかなか難しくって先生の見本のように細く均等に切れないのです。どうやら茹でると太さが倍くらいに成るので細く切らないといけないそうです。先生曰く「この作業で人柄が解る」とのこと、ほんまそう思いました。
細かく切れたら後は茹でて出来上がり。お湯に麺を入れて浮いて来たら茹で上がってるそうで後は固さ調整のため茹でてるそうです。まめに固さ確認しながら今度は水にさらしますとお蕎麦がキュッと絞まっていい感じに出来上がります。
係りの方が道の駅で買って来てくださった取れたて葱を刻んで薬味にして出来たて蕎麦をいただきました。
ウマイ!!、そう、うまかったのです。いうか思いのほか各チーム共出来が良くって一同大満足!!!
面白かったのが、皆で同じ粉使って同じ量の水混ぜて同じように作ったのにチ−ムによって味が全く違ってた事なのです。改めてお蕎麦の奥の深さを思い知らされましただ。
楽しく打って美味しく食べて蕎麦湯(新蕎麦物は蕎麦湯が青いのです)もいただいて一同は達成感と満腹感で大満足!!。もしこれを御覧に成った方で蕎麦打体験行きたい方は山葵(わさび)を持参される事をお薦めいたします。
さて、蕎麦打を終えお勘定を済ませた我々、校庭(現駐車場など)にて先生や係りのA井さんを交えて旧い車などのお話が弾んだりと楽しい一時、中でもここの卒業生でもあるA井さんのお話は大変貴重な物と成りました。お二人に挨拶をして体験交流館を後にしました。
そんなで、次に我々が向ったのは体験交流館から程近い役場で先程準備が進められてたイベントなのですが、体験交流館を出る際村の方が「役場はもう片付けてたよ」と教えてくださってたものの時刻はまだお昼13時前、なんぼなんでも11時からのイベントが13時前には片付け出す訳が無いと思い役場に駆け付けたのですが恐ろしきは村民パワーですわ。とにかく偉い勢いでテントやら焼そばブースやらバザーやらが片付いてるではありませんか!!!!。これには一同驚きです。屋内のコンサートは13時半から始まるのですが、どう考えても外のイベントが行われてたのは1時間ちょいくらいだったからです。そう、朝からあんなに賑やかに駐車場係りの方まで居たのにです(笑)。(まあまさか県外の人間が楽しみにしてるなんて誰も思わんわなあ=面白い=)
コンサートは途中で抜け出すのが失礼なのでそれ以外の屋内イベント(写真コンテストやお年寄り作品展)等を観てついでに血圧も計って次の目的地道の駅『伊勢本街道御杖』に向いました。
(左)昔の街道の趣を残す街並 (中)とにかく役場に潜入 (右)牧場に来ました
体験交流館と役場の間の道は『伊勢本街道』でなかなかの趣があるのですが道が細いので国道369号線で道の駅『伊勢本街道御杖』に向いました。ここにはとれたて野菜や地元特産品を販売するコーナーや以前のツーリングで訪れた温泉『姫石(ひめし)の湯』も有るのです。取りあえずここではお風呂には入らず温泉の食堂にて軽くお昼食べたり(やはりお蕎麦だけでは頼り無いのでしょう)トイレ行ったり他のツーリングチーム(バイクなど)見たりしてました。大きなバイクのサイドカーにサイドバイサイド(縦ではなく横に二人乗るスタイル)でお母さんと娘さん??らしき女性を二人載せたお父さんが松阪方面へ出て行かれたのがなんとなく面白くってとても印象に残りました。道の駅を後に今度は『みつえ高原牧場』へ向いました。
(左)牧場にてパンダ2台 (中)牧場案内版 (右)みつえ高原牧場
『みつえ高原牧場』はいわゆる“観光牧場”ではなくここは奈良県の“畜産技術センター”なので中に入って牛さんを触る事は出来ないのですがその全貌を隣の事務所のある小高い丘から眺める事が出来ます。そして、そこからは牧場の向こう遥か遠くに聳える沢山の山々の絶景をも拝む事が出来空気の良さも手伝ってのんびりした時間が流れました。
中学生の頃ラジコングライダー飛ばしてるおっちゃん達に曽爾高原連れて貰った際その時はいつもと違い曽爾高原の裏側(三重県側というか今回の御杖方面)から高原にアプローチしたのですがその時確か牧場を見た記憶があるのです。大人に成って免許取ってから記憶を頼りに試しに曽爾高原の旧道(今は閉鎖)から御杖方面に下った時もいきなり牧場が現れて「日本違うみたい」と思った記憶が有るのですがあれから20年くらいこの辺には行って無かったので牧場は僕の中では“幻”と化してましたが今回いとも容易く現実である事が解り昔の記憶と繋げる事が出来ました。
この時点で時刻は15時過ぎでしたので季節的に明るいのは後1時間ちょい。牧場とその景色に別れを告げて次急ぐ事にしました。とはいえ、ツーリングの目的はお昼過ぎに蕎麦打ち終えて食べた時点で終わってるので後は無計画そのもの(笑)。結局ここからいつもの曽爾高原に行く事に成りましたわ。
牧場横の綺麗な道を行くと途中で旧道に入らねばならないもののな、な、何と!曽爾高原の駐車場のちょいと下に出たでは有りませんか!!
何年か前の曽爾高原ツーリング
の時に暗く成ってから苦労して『姫石の湯』に行ったのが嘘のように実は簡単に御杖〜曽爾高原間を移動出来たのです。
曽爾高原では、直で高原に行くと駐車場代(¥600)が要る事に成るので高原には向わず高原の梺に有る『ファームガーデン』に着陸、ここで温泉『お亀の湯』に入る人、『曽爾高原』登る人、車で寝る人に別れて自由行動。大方の人が温泉いかれたのですが僕ととだしょーさんは高原に登る事にしました。曽爾高原でこの時期に見る夕日の何と美しい事か!! お風呂組の人のために特別公開するのです。
(左)曽爾ファームガーデン着 (中)ファームガーデン (右)お土産やレストランが有る
(左)こちらは地ビール工房 (中)名物?草餅食べる人 (右)登った時にはこの景色
(左)高原の奥に進みます(中)き、綺麗!! (右)少し登ってみました
(左)だいぶ上迄登りました (中)ススキと夕日 (右)一方太陽はだいぶん沈みました
(左)いよいよ沈みます (右)温泉からみた夕焼けが切ない
曽爾高原で夕暮れを楽しんだ僕達は足早に高原から温泉に向いました。お風呂に入るつもりは無いのですがお風呂上がり一行が待ってるからです。お風呂ロビーで合流してファームガーデンを後に、急いで帰るとだしょー&らららっ!さんとは名張で別れて僕達は名張市街で夕食を食べる事に。ちょうど一週間前に伊勢に行った帰りに寄ったうどん屋さん『名張亭 満月』さんが美味しかったのでそこへ行きました。個人的にはここの『キムチ煮込み饂飩』が気に入ってるのですがその他も美味しかったのです。
(左)『名張亭 満月』さん (右)『満月』さん入口にて『満月屋』さん
この後、大阪方面向って少し走って道の駅『宇陀路室生』にて解散と成無線でワイワイやりながら帰りまりました。気が付くと師走の風がもうそこまでやって来てました。
2007/03/Dec 文:おっちゃん
=参加した車達=
=参加した人達=
つるは4@モーガンプラ8(ソロ)
とだしょー@FIATパンダ(ソロ)
チーム摂理@FIATパンダ(2名)
おっちゃん@'80 シトロエン2CV CLUB(ソロ)
チームダックテール@シトロエン2CVチャールストン(3名)
チーム久保@ルノー4(2名)
チェット@イスズ117クーペ(1名)
らららっ!!@カローラレビン(1名)
陽水さん@BMW(2名)満月屋さん同乗
パテさん@カワサキZ2
以上10台と15名
<あとがき>
今回はたまたま殆ど男所帯でしたが他の集まりと違いクライドの“それ”は女性も楽しめる事なのです。これからもゆるゆるの集まりで居て欲しい所です。でもゆるゆるすぎて結局1年間ツーリングが無かったのはちいと考えものです。時期的に年内(07年)のツーリングは無理でしょうがこれからもアクティブに遊べればと思います。今回の“チャレンジ物”なかなか楽しく素敵でした。次回は
『珈琲豆・玄米の焙煎』や『こんにゃく作り』にチャレンジするのも良いかも知れませんしお昼に終わるのでその後松阪抜けて『てこね寿司』や『伊勢うどん』食べて帰るのも楽しいかも知れません。いろいろ夢は膨らむ今回のツーリングでした。