『安珍清姫』道成寺と
温泉を訪ねて
和歌山県日高郡川辺町〜中津村方面
(2003/19/Jan)Report&Photo by おっちゃん@2CV
2003年明けて間もなくの1月19日(日)、 我々クライドライト・ウエスト面々は和歌山県日高郡川辺町方面への新春初ツーリングを行いました。
当日はあいにくの天気にもかかわらず、 今回の参加はローカルツーリングとしてはクライド始まって以来の大所帯、 車21台に人員が31名なんて凄い事に成り、 一時は身動きが心配されたのですが、 事前の下見の成果も有り、事故も無く皆さん壮観に連なった車達の勇姿を楽しんでおられました。
僕的には今回2CVのクラッチが滑り出したのでウチの人のミニカトッポでのエントリーを考えていたのですが、 ツーリング二日前に摂理の理〜さん@2CVから「2CV乗って行く?」のメールをいただき、 あまりに申し訳ないので一旦お断りしたところ、 今度は「じゃあ(奥方摂さんので正確にはパティシエ号らしい)パンダ(シスレー)乗っていく?」との暖かいメールいただき、 これには僕もおもろいし特にパティシエ氏がどんな顔するかが楽しみなのでお借りする事にしました。 しばらくは理〜さんと『(パティシエ氏が)まさかおっちゃん(僕)が自分のパンダ乗って来る思てへんやろから、 どんな顔するか楽しみでんなあ(イッヒッヒ)』状態のメール交換が行われた事は言うまでも有りません。 色んな意味で今回もまた印象に残る思い出深い旅となりました。
=朝8時半『大阪&兵庫組』『和歌山組』別々集合=
今回はかなりの台数が見込まれた事や、 行き先が和歌山なので『和歌山組』にとっては大阪で集合する訳にもいかず、 かと言って早朝和歌山集合では『大阪&兵庫組』には少し厳しい為今回は『大阪&兵庫組』と 『和歌山組』の2グループに分けての2ポイント集合作戦と成りました。
『大阪&兵庫組』は阪和道和歌山方面『岸和田SA』、 『和歌山組』は和歌山市内のカフェテラス『Cante del Sol』(マリーナシティー近く)にて共に朝8時半集合、 その後お互い移動、朝9時半に『湯浅御坊道路』の『吉備・湯浅PA』にて合流という手筈。
しかしこの時点で『和歌山組』では僕達夫婦@2CV(但;今回2CV不調で4×4FIAT PANDA SISLEY以後パンダと記す)が例によって5分遅刻、 また『大阪&兵庫組』ではこれまた2CVのma2氏@2CVが『岸和田SA』をロスポジ、 泉南方面に向かってるとの電話がma2氏から僕に入ったので、 そのまま先の『紀ノ川SA』に移動して後から来る『大阪&兵庫組』との合流を指示、 同時に携帯にて『大阪&兵庫組』パートリーダーのパーピー氏@ミニクラブマンに 『紀ノ川SA』でma2氏と合流するよう指示、 こんなやり取りをしてる間に朝8時40分『和歌山組』出発、 目指すは『大阪&兵庫組』との合流点『湯浅御坊道路』の『吉備・湯浅PA』。 無線でパティシエ氏@2CVと満月屋さん@レッカー車と3局でお喋りしながら (その他の車は無線の免許が無いため無線はありませんのです) 和歌山市内からR42にて南下、 途中『有田グランドホテル』の幻の“ロープウェー風呂”ネタなんか話しもって有田川を渡って川沿いを走る。
この頃より『紀ノ川SA』でma2氏との合流を済ませてこっちに向かってる『大阪組』とも無線で連絡が取れ出し、 やがて我々『和歌山組』は『吉備南IC』から高速道に入って合流場所『吉備・湯浅PA』目指した訳なのです。 『大阪&兵庫組』と『和歌山組』が『吉備・湯浅PA』で合流する予定時刻は朝9時半、 そしてその合流タイミングはまさに“Just in Time”だったのです。
朝一番、参加者全員集合の図(吉備・湯浅PAにて)=僕を除く=
合流、そして出発!
『吉備・湯浅PA』にはトイレの横に何故かコンビニ(ファミマ)が有るので、 皆思い思いにトイレ行ったり買い物したりしてましたが、 僕はその間改めて集まった車の数に驚きを隠せませんでした(隠してましたが)。 頭では解ってたけど目の当たりにするとやはり“ごっつい数”なのです。 こいつを僕が先頭切って引っ張らなあかん思ったら緊張でお腹痛く成ってウンコ出そうに成るくらいのそんな気持ちでしたわ。
やがて10時頃出発、とりあえず出口は次の『広川・由良』出口、 でもその先一般道(R42)に出て暫く行った所に皆が逸れそうな難関が! しかし、ここは満月屋さんが機転きかせて先回りして目印になってくれたお陰で(何せレッカー車だから目立つのよ) だれも迷う事なく無事R42旧道に入れたのです。
旧道と言うぐらいでいわゆる山の中の田舎道なのですが、 この道は新しいR42と比べ狭い物の勾配は緩やかで車も少なく、 今回の様な団体にはもってこいのルートでした(この道を選んでくれた満月屋さん&カオリン@N360有難う)。 しかも何と言ってもこの道の頂点(エクスタシー?)には珍しい手掘りのトンネルが有るのです。 今は下に新しく広いトンネルが出来てるのですが折角だから今回はこの手掘りトンネルを通る事にしました。
なんでも満月屋さんやカオリンによれば、 この手掘りのトンネルはお化けが出る事で有名らしいのです。 で、いったいどれくらい有名かと言うと、お化けが出るというのでそれを見に来る奴が居る訳で、 しまいにはそいつら目当てにラーメン屋が出るくらい有名らしいのです。
そのトンネルを越えると後は下り道、この道は実はかつては熊野詣を目指した人々が歩いた『熊野古道』で歴史街道でも有るのです。
やがて集落が現れ、 JRが見えR42も見え出した手前酒屋?の所で(細かい描写でっしゃろ)我々21台は左折、 村の中経由でバイパス(農道?)に入ったのでした。 面白かったのが我々が酒屋?の所を左折してすぐの右手のお宅の庭先にホンダライフのドンガラが置いてあった事(何故かTWINCAM24ってエンブレムが) とその家の辺りを一人のおばさんが歩いてたのですが、 自分を追いこしていく珍車達に興奮したのか、 走ってるパティシエ氏に話し掛けて来たらしいのです。 その模様をパティシエ氏は無線で「あのおばちゃん走ってる僕に話し掛けてる」と伝えて来たのが印象的でした。
そして、農道から『御坊市内』の案内板が有る方へ入ってミゼットやらLNとか置いてる車屋さん越して美味しいお酢屋さん(僕は酢大っ嫌い)も通り越して踏み切りを渡る辺りから最初の目的地『道成寺』の案内板が現れその先突き当りを左折して右手に今度はスバル360を見ながらその先を左折して踏み切りを渡るとそこはもう目的地『道成寺』表参道って訳なのです。
今回我々は中津村での昼食(ホロホロ鳥料理)を予定してたのですが要予約のわずらしさや駐車場の問題からここ『道成寺』表参道にあるお食事処『あんちん』にて昼食を取る事にしました。『あんちん』さんには名物?『味噌陶板御膳』(\1.200)なるリーズナブルなメニューが有るうえに無料駐車場完備だったので下見に行った際何の迷いも無く1時に予約を入れた僕&満月屋さん&カオリンなのでした。
『あんちん』に昼食の予約を入れたのが13時、僕達が着いたのが11時10分頃、実は『道成寺』でお坊様によるお寺の説明(簡単な説教)と物語り『安珍清姫』についてのお話を聞くため11時30分にクライドライトで予約入れてたのでそれに合わせての到着では有ったのですがそれにしても『あんちん』さんにとってはとても早い到着、はじめ駐車を断られるかとも思ったけど沢山の数の珍車の到着、予約してある事を告げると店中総出で(ちょっとオーバーか)交通整理してくださり21台の車の駐車は事無きを得たのであります。(因に『道成寺』周辺駐車場は普通車一回400~500円が相場でした)
無事『あんちん』駐車場到着!
道成寺
『あんちん』さんの駐車場に車を置いた我々、両側にお土産物屋さんが並ぶ参道をお寺に向かって歩いて行くといろいろと気に成る文字が目に入って来るのです(特に和歌山以外の面々には)。そうここは和歌山、『ニッキ水』は『ニッケ水』に、『ドクダミ』は『ドクザミ』にその姿を変えていました。
参道を歩けば『ドクザミ』に『ニッケ水』、恐るべし和歌山弁!
銘菓『釣鐘まんじゅう』をしきりに勧めるお土産物屋のおばちゃん達を振りきり階段を登るとそこは『道成寺』、朱色した立派な門が我々を迎えてくれました。お寺に着いてすぐにお坊様の有り難いお話を聞くために建物の中へ、これには新参観料として一人\500が必要なのですが何と言っても今回は“団体”\400で入れたのが嬉しかったのです。
中に入ると直ぐにお話が始まりました。お話では『安珍清姫』のお話よりもお寺本来のお話、例えば『道成寺』は1200年程前に建てられ実は県内では一番古いお寺に属する事やお寺が出来た由来や千手観音様の有り難いお話等など、本当に有り難いお話を聞く事ができました。さらに部屋を移動、そこでは今度は『安珍清姫』にまつわる恐ろしくも悲しい恋物語を明るく面白く皆に分かりやすくお話してくださり一同前回の知多半島の新見南吉記念館の時同様(参加してない人ご免)貴重で有意義な時間を過ごす事が出来たのです。
お土産買う(パート1)
お話も聞き終え表に出た時点ではまだ12時過ぎでした。我々が建物の中で『安珍清姫』に夢中に成ってる間に外の雨は本気に成って来ていたのでかなり早いのですがお食事処『あんちん』に戻る事にしました。が、しかし、そこには先程振り切ったお土産物屋のおばちゃん達が僕らの帰りを今か今かと待ち構えてる姿が有ったのです。行きは時間気にして焦ってたのでおばちゃん達の相手する余裕が無かったので振り切れたのですが帰りは違います、時間が余って心に隙だらけの僕達を狙っているのです。しかも今度振り切ったら怒って姿を蛇に変えてしまうかもしれません(嘘ですよ)。案の定銘菓『釣鐘まんじゅう』のステレオでの(左右に店が有る)攻撃に犠牲者続出!皆思い思いにお土産を買い出したのです。
それまでは殆ど人通りが無かった参道で31人が同時に買い物始めた訳ですから街は一挙に活性化した事は言うまでもありません(大袈裟な)。銘菓『釣鐘まんじゅう』の他に新鮮な野菜やみかんや梅干し等が値段の安さも手伝って都会の皆には受けてたみたいです。
昼飯を食う
やっとの思いで辿り着いたお食事処『あんちん』、しかしこことて例外では無く食堂の横は土産物屋セクション、「梅干し安いよ」の声に見ると千円、「なんや高いやん」と思いながら戸を開けて食堂セクションに入ると同じ(?様な?)梅干しが500円で売られてる何とも不思議な空間。
時間は早かったもののお店の機転で二階に通された我々、大広間?には既に人数分のお膳が用意され良い感じ。こう成るとビールを欲しがる族が現れるのですが今回は(いやいつもですが)運転手以外全面禁止を徹底させていただきました。
やがていただきますを言うか言わないかのうちに皆が食べはじめ楽しい食事と成りました。
今回我々が予約したのは『紀の国御膳 あんちん風 みそ陶板』(\1.200)、我々が早く着いたのを見越して早めに出してくださってたのか少し冷めた印象が有ったのですが駐車場を2時間も只で提供してくださったと思えば大変有り難いお昼と成りました。しかし、普段こんな上品にお昼などいただいた事の無い皆のお腹具合がこれでおさまる訳がなかったのですがここはまあ腹8分目と言う事で次の温泉に向かうのでした。
温泉
『道成寺』(日高郡川辺町)から日高川沿いに日高郡中津村までのツーリング、目的地は中津温泉『あやめの湯』。これももともとは日高川沿いのかわべ温泉『きさくの湯』を予定してたのですが湯舟が少し狭い事も有って大人数で押し掛けるにも気を使ったので少し足を延ばして中津村まで行く事に成ったのです。
こんな感じ 先頭からお尻は見えません
車を走らせる事約40分位でしょうか、川の流れる山あいに『あやめの湯』は有りました。
温泉に入る入らないは自由、って事で僕は入る方でというか殆どのメンバーが普段汚いのか入浴されてました。ここはナトリウム-炭酸水素塩泉(重曹泉)、わかりやすい話が少しヌルヌルのええお湯。皆裸。で色んな話ししながら(しらんおっちゃんとも)旅の疲れを落としておられましただ。
女湯のレポートが出来ないのが残念ですが男湯ではパティシエ氏が皆さんの入浴シーンをデジカメで取材されてたのがとても印象的でした。
入浴後、大広間とロビーテーブルにて暫く休憩の後4時頃更に買い物をしたい方の為に途中の道の駅『San Pin中津』目指して走り出すので有りました。
またこの時点で希望者による夕食が焼肉に決まった事を付け加えておきます。
買い物パート2(San Pin中津)=第一次解散=
『あやめの湯』から車を走らせる事10分ちょっと戻った所に道の駅『San Pin中津』が有ります。駐車場の広さや物品(特に野菜や自然食品)の多さに目を見張る物が有りました。
勿論大阪などから来た都会の人たちが喜んだ事は言うまでもありません。ここでしばし休んでその間に今後どうするかを決め何も無ければ解散という事に成りました。とはいっても大半は『あんちん』の昼食では足らずお腹を空かせた人達、残った皆で御坊の焼肉レストラン『牛太』に行く事に。話が決まれば善は急げって事で皆がエンジンをかけ出した時、やってくれましたアトラクション、初参加のma2さんの2CVがエンジンかからず。調べてみるとガソリンが来て無い状態、本人曰くポンプを新しくしたばかりらしいのだけど来て無いもんは仕方が無い一応プラグとイグニッションコイルも点検してOKだったので原因はガソリンだけと断定。この間横で満月屋さんのレッカー車待機、もう我々には何も怖い物は無いのです。で結局来て無いガソリンをどうやって送ったかて言うとムルティプラの水野さんの経験からタンクの中の気圧を高くする事に、早い話がガソリン給油口から空気を送る、もっと早い話が口あてて吹く、てなわけで事無きを得たma2さんの2CVだったのです。でもほんと、皆さんのチームワークと経験の深さには正直感動しました。
ところがそんな感動も束の間、今度はパティシエ氏の赤黒2CVに異変が!そう、さっきまで無かったのに変な点々が横っ腹に、良く見るとそれはパティシエ2CVの二台隣の真紀ちゃん@水玉ミニのそれ(水玉)と同じ。どうやら水玉ミニのそれが遷った様子、まさか伝染病?、当の真紀ちゃん知らん顔(ある意味充実感に満ちた顔)で車の中で煙草吸ってるし見ててかなり面白かったんだけど後でこの水玉がきんじょうさん@バルケッタやチェット@117クーペや僕の借りて来たパンダを介して我が家の2CVにまで感染するとは誰が思ったでしょうか。これはまさに『水疱瘡』、でも車だから『自暴走』なのです。
解説;真紀ちゃん@水玉ミニの水玉は実はマグネットのステッカー、これを真紀ちゃん悪戯でパティシエ2CVに貼ったところ不幸の手紙状態で広まったって訳。
夕食(本解散)
で道の駅『San Pin中津』から御坊方面に走る事約40分、御坊市内で迷ったのですが我々は目指す焼肉ハウス『牛太』に到着、既に何人かは帰ったと言っても17人と大人数、テーブルを確保してもらいやっとメシ、腹一杯食った後湯浅御坊道路の和歌山方面『吉備・湯浅PA』にて皆さんと解散なりました。
今回は短いレポートですが写真が多いかもね、皆さんお疲れ様、ではまたね。
by,おっちゃん@4×4FIAT PANDA SISLEY
<今回集まった面々は>
<大阪&兵庫組>
1 、みにすけ&たけい(ミニスプライト)=白= 2名 たけい君同乗?
2 、チェット夫妻 (117クーペ) 2名 京子さん同乗
3 、パーピーさん (ミニクラブマン) 1名
4 、首藤夫妻 (フェアレディ) 2名 カオルさん同乗
5 、ツッチー夫妻 (ヒーレー) 2名 ミナさん同乗
6 、風車の弥七さん (ミニクーパー)=緑メタ= 1名
7 、OCUさん (ミニ)=緑= 1名
8 、水野氏 (フィアットムルティプラ) 1名
9 、J宮司夫妻 (おベンツ280) 2名 アキちゃん同乗
10、田口さん (ランチャデルタ) 1名
11、きんじょう先輩 (フィアットバルケッタ) 1名
12、ma2さん (2CV)=グレー青= 1名
13、堀家夫妻 (ランドローバー) 2名 ミヤコさん同乗
14、そ~わさん (カペラマグナムターボ) 1名
<和歌山組>
15、おっちゃん夫妻 (フィアットパンダ) 2名 マミさん同乗
16、パティシエ氏 (2CV)=赤黒= 1名
17、満月屋さん (レッカー車) 1名
18、カオリン (ホンダN360) 2名 ユミちゃん同乗
19、真紀ちゃんさん (ミニ)=水玉= 1名
20、ヤナギンさん (ホンダS800)=黄色= 2名 オッカン同乗
21、森西さん (ホンダS800)=赤= 2名 陽水さん同乗
<参考ページ>
川辺町ホームページ
http://www.town.kawabe.wakayama.jp/
『道成寺』ホームページ
http://www4.ocn.ne.jp/~dojoji/
Yahooトラベル-『道成寺』http://domestic.travel.yahoo.co.jp/bin/tifdetail?no=jtb002727
Yahooで『道成寺』を検索したら
http://websearch.yahoo.co.jp/bin/query?p=%c6%bb%c0%ae%bb%fb&hc=0&hs=1
お食事処『あんちん』ホームページ
http://www2.ocn.ne.jp/~anchin/
中津温泉あやめの湯 鳴滝
http://www.wakayama.go.jp/nakatsumura/spot/ayame.html
<後記>
今回どえらい数でヘタこいたらヘタこいて楽しくないのではとの心配も有りましたがそんな物どこへやら、仲間が集まればそこには楽しい旅が待っているのです。けど、今後このような大所帯の場合の対策を練らねば安全はやって来ない様な気はしてます。皆さん、免許取れとは言わんけど聞くだけでもいいから無線(430MhzFM)各自買って用意してもらえんやろか?
by,おっちゃん@2CV@今回パンダ
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